☆グッピー版 生物・遺伝用語事典☆
| グッピー・・・その小さなメダカは子供にも飼える可愛い魚ですが、 ホームセンターで輸入の雑グッピーを水槽に泳がせるだけならともかく、 系統飼育された国産グッピー、ハイクォリティーなショーグッピーを美しく成長させるには、 最低限の生物・遺伝の知識が必要です。 書店に行けば遺伝用語事典なども売っていますが、主に専門の学生などを対象にしているため、 一般の飼育者には非常に難しい表現になっています。 今回より徐々にですが(あいうえお順)、グッピー飼育や熱帯魚の繁殖飼育に則した 生物・遺伝用語を解説していきます。 非常に多くの語が有るため、一度には書ききれませんが、 読み手側にとっても毎回少しずつ勉強していくほうが習得しやすいかもしれません。 中にはグッピー飼育に関係ないものもありますが、 たまに新聞などで書かれている用語は掲載しています。 皆さん、中・高校生の頃に戻ったつもりで気楽に楽しく学習してください。 |
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あ
アオミドロ:淡水中に見られる糸状の藻類。緑藻類ホシミドロ科。分裂増殖または接合で増える。一般に酸素が少なくなった池の中で見られ、春過ぎから分裂または接合して増えていく。
赤潮:海水でプランクトンの異常増殖のため、海水が赤褐色になる現象。潮が腐り、酸素の結合や有害分解物質のため、魚や貝に害を与えることが多い。水温・日射・栄養過多の関係で内湾で起こる。
アカムシ:一般には小型の生物で、体色の赤いものの総称。熱帯魚飼育においては昆虫網ハエ目のユスリカの幼虫、アカボウフラを指す。現在日本ではほとんど採取できないため、中国などから冷凍アカムシとして輸入されている。グッピー飼育においては十分に太らせたメスには与えられるが、若い個体やオスに与えると胸部が鳩胸になり、体形を崩したり腸で詰まって死に至ることもある。
アクアリウム:一般には水族館のこと。熱帯魚飼育においてはガラスやアクリル水槽で土、小石、水草を使い自然に近い状態を作ることをアクアリウムと言う。
亜種:生物の自然分類における段階のひとつで、種のすぐ下の段階。同じ種であっても、長い年代にわたり地理的に隔離されると遺伝的に違った集団に分かれていく。両者は自然界では交配できないが、人為的には可能であるから、別種ではない。なお、グッピーで品種を掛け合わせて違う体色のものができても、亜種とは言わない。
アセチルコリン:副交感神経や運動神経繊維の末端から分泌される物質。ごく微量で、筋肉を収縮させ、血管を拡張させる。
アゾトバクター:好気性の土壌細菌の総称。空中窒素のほか、硝酸塩・アンモニウム塩などの窒素も同化し、窒素循環の役割を果たす。
アデニン:塩基のひとつ。DNAの二重螺旋構造の内側でアデニンはチミンと相補的に対合している。生物体内の酸化還元に関係するいろいろな酵素の中にも含まれている。
アドレナリン:副腎髄質から抽出されるホルモンの一種。1901年に高峰譲吉氏によって命名された。血圧の上昇、心臓の拍動の増加、消化管の運動の抑制が起こる。強いストレスにさらされるとアドレナリンが分泌され、上記のような状況が起こる。グッピーにおいては異なる水槽において飼育された複数の個体をひとつの水槽にまとめた時、強いストレスを受け、状態を崩すことがある。
アミ:海洋に生活するプランクトン。節足動物 甲殻網 アミ目。魚類の餌としては重要であり、フィッシングの時の蒔き餌や飼育魚の粉末餌を作るときに原料のひとつとして用いられる。
アミノ基:アミノ酸に含まれる基のひとつ。アミノ酸はこのほかにカルボキシル基を含む。アミノ酸は良性物質であるが、アルカリ性はアミノ基による。
アミノ酸:分子内にアミノ基とカルボキシル基を持つ化合物の総称。ペプチド結合により互いに連結し、タンパク質を作る。逆にタンパク質を分解すればアミノ酸が得られる。アミノ酸には動物が自身の体内で合成できるアミノ酸と、合成できなくて食物として取り入れなければならないアミノ酸がある。後者は必須アミノ酸という。
アミラーゼ:でんぷんやグリコーゲンを麦芽糖とデキストリンに加水分解する酵素。ジアスターゼとも言われる。α-アミラーゼは唾液や膵液中に含まれる。β-アミラーゼは麦芽やサツマイモに含まれる。
アメーバ:主として淡水中に生活し、不定形の単細胞生物の総称。セキリアメーバは食物とともに人体内に侵入し、熱帯の風土病であるアメーバ赤痢を起こさせる。
アメリカザリガニ:アメリカから輸入され、野生化した帰化動物の一種。水田に多く、イネを食害する。肉食性であり、グッピーはもとよりアクアリウムには適さないエビである。
RNA:リボ核酸と言われるリボースを含む核酸ribonucleic
acidの略称。分子量3万〜200万の高分子化合物で、核タンパク質となっているものと、運搬RNAのように遊離状態のものもある。普通は1本鎖である。種類としてはDNAの暗号を転写した伝令RNA、リボソームRNAアミノ酸を運搬する運搬RNAのほか、RNAウイルスにおいてはRNA自身が遺伝子の役をしている。
アレルギー:生体に異常な反応を引き起こす抗原抗体反応、またはその異常な反応のことを言う。アレルギーの原因となる抗原をアレルゲンと言う。
アントシアン:植物色素のうち赤・青・紫色などの花や葉に表れる一群の色素、花青素と言う。
アンドロジェン:雄性ホルモンの総称。アンドロゲンとも言う。
アンモナイト:中生代に繁栄し、化石として発見される軟体動物。
アンモニア:タンパク質、アミノ酸の異化の最終産物のひとつ。水に溶けやすく、魚には非常に有害である。水中の好気性バクテリアの少ないアクアリウムの中で過密飼育を行うと、ある日突然アンモニアが分解されなくなり、魚が全滅に至ることがある。
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イースト:酵母菌。ビール醸造に使われるビール酵母菌などがある。ブラインシュリンプの孵化したての幼生は、比較的手に入りやすいビール酵母菌を餌にすると育てることができる。
イオン:電気を帯びた原子または原子団。多くの酸・塩基・塩などは水溶液中で正電気を帯びた陽イオンと負の電気を帯びた陰イオンとに分かれる。これを電離と言う。電離する物質を電解質と言う。
異化:生物が体物質を分解してエネルギーを得る過程を言う。生物は呼吸・解糖などにより有機化合物を分解し、その時発生するエネルギーを用いて運動する。分解により生じた老廃物は体外に排出される。
育種:栽培植物や飼育動物の形質をより有用なものに改良すること。一般には品種改良とも言われ、グッピー飼育においては交雑育種が中心になっている。
異系交配:遺伝的に異なる系統の個体間の交配。同系公開の対語である。あまりに遠い異種間ではF1が得られても、生殖不能であることが多い。
異型接合:異型配偶子の合体。注目する遺伝子についてその対立遺伝子のそれぞれを持っている状態。ヘテロ接合とも言う。これらの個体は異型接合体(ヘテロ接合体)と言われる。ヘテロ個体はその遺伝子については雑種である。
異質倍数体:異なるゲノムが組み合わさった倍数体。例えばAとBの近縁種間の交雑で生じたF1に倍加が起こったりした時、異質四倍体を生じる。AA×BB→AB→AABB。両親の中間形質を示すもの以外に、まったく新しい形質を表現することがある。グッピー飼育において新しい飼育品種確立の一因となる。
一遺伝子雑種:一対の対立遺伝子を持つ両親から生じたF1。単性雑種とも言う。F1の遺伝子はすべてへテロで、表現型は優性形質である。グッピーにおいてはアルビノやゴールデンから生まれた野生色はこの優性形質を持ったヘテロである。
一次性徴:生殖腺の雌雄による違い。第一次性徴と言う。グッピーにおいてはメスは卵巣を形成し、オスはゴノポジウムを形作る。育成のやり方にもよるが、生後3週間ぐらいでこの一次性徴を確認してオスメスの選別をするとよい。
一酸化炭素:気体分子の一種。分子式CO。血色素のヘモグロビンと結合しやすく、酸素運搬を妨げ、一酸化炭素中毒の原因となる。つまり火事のときにこの一酸化炭素が体内のヘモグロビンと結合し、酸素を脳に運ぶことを妨げ、気絶させ、一酸化炭素中毒死させる。
遺伝:本来は親の形質が子に表れる現象を言うが、生物学では形質が表れるかどうかに関係なく遺伝子が子孫に伝えられる現象を言う。
遺伝子:遺伝形質に対応して子に伝えられ、形質を発現する単位。
遺伝子型:生物の形質を表す元になる遺伝子の組み合わせ。一対の対立遺伝子について遺伝子型には優性ホモ(AA)、ヘテロ(Aa)、劣性ホモ(aa)の三種がある。
遺伝子記号:遺伝子を表す記号であり、メンデルは優性を大文字(A)、劣性を小文字(a)で表した。
遺伝子工学:遺伝子を人工的に組み替える技術を利用する遺伝学の分野。グッピーなどメダカやその繁殖・飼育期間の早い魚は遺伝子工学によく用いられる。例えば小型の魚に蛍の蛍光の遺伝子を注入し、その魚の蛍光の点滅の具合によって健康状態を知ることができる。この魚を水産施設の主要な水槽などに数匹ずつ入れることにより、飼育水の悪化状態を目で見て知ることができる。なお、特に関係ありませんが、アクアのブラインシュリンプはこれらの研究施設でも数多く使われています。
遺伝子導入:単離させた遺伝子を細胞に取り込ませる遺伝子工学の技術。つまりこの技術を持った人間がグッピーの改良に当たれば、最強のブリーダーになると言うことです。でも、今はまだこの分野でそれほど暇な人はいないようです。いたら紹介してください。
遺伝病:遺伝する異常形質。グッピーにおいては同系統を何代も交配を続けることにより、短胴や背骨の変形、尾びれの変形などが頻繁に見られる。これを避けるには、最初の親から取ったF1をその形質の最も遠いもの同士を交配せず、取り続け、ある時期にこれらの子孫を交配することによって異常形質を防ぐことができる。ただし、こういう手間暇をかけ、多くの水槽を使用するより、適当な時期で同品種、他系統のグッピーをアクアに買いに行くほうが早いと思います。
イトミミズ:水田・沼などの泥の中に群生している小型のミミズ。昔は下水処理が十分でない時期には家の前のドブの中にも群生していた。しかし、現在日本では自然界のイトミミズはほとんど見られない。売られているものは中国や韓国から空輸されたものが多い。グッピーのメスに与えると短期間に太く大きな体になる。これは栄養だけでなく、腸内に生きたまま入ったイトミミズが動くことにより、腸を太くし、活性化させるためだと考えられる。ただし、この餌は十分に殺菌されておらず、カラムナリス・バクテリアなどの強い悪菌を水槽内に持ち込むことが多い。
イトメ:本来はゴカイに似て、体節数の多い多毛類を指す。アクアリウムではイトミミズのことをイトメと言うことも多い。
インターフェロン:ウイルスに感染した動物細胞が生産するウイルスの増殖を阻害する物質。一種のタンパク質であり、ウイルスを攻撃するリンパ球を活性化したり、正常細胞のウイルスに対する抵抗力を高める抗体よりも早く作られる。例えばグッピーで言うなら、輸入グッピーの体内でインターフェロンが作られ、ウイルスを持っているにもかかわらず、発症していない。そこに健康な国産グッピーを入れると、インターフェロンを持っていないグッピーはすぐに発症する。こういうことを知らないと、買って帰ったグッピーがすぐ病気になった、あらかじめ感染していたに違いないと信じきってクレームをつける困ったお客さんになってしまう。もっともインターフェロンの有無など証明できないので、店としても困ります。
インドール酢酸:天然オーキシンの中で最も広く植物界に分布する植物成長ホルモン。